セラノスティクス研究会

ご挨拶

本研究会は2007年に発足したOSNA(One Step Nucleic Acid Amplification)研究会を母体とし、Therapeutics(治療法)とDiagnostics(診断法)をかけあわせた”セラノスティクス(Theranostics)”を看板に掲げ、「種々の治療の中から個々の患者に有効性の高い治療法を高精度に選択し得る診断法」をテーマに日々研鑽しております。

この度長年にわたり代表世話人を務められた兵庫県立西宮病院 野口 眞三郎先生の後任として、本研究会の代表世話人を拝命いたしました。

現在本研究会では乳がん領域で日々進歩している個別化医療に対し、OSNA法や多遺伝子アッセイを中心に集積したデータベースをもとに複数の予測モデル(Prediction tools;主にセンチネルリンパ節を対象とした転移予測モデルや再発予測モデル等)を活用して研究、運用を重ねております。

研究会の直近での成果としては2022年にCancer誌(2022 May 15;128(10):1913-1920.)、2021年にBMC Cancer誌(2021 Oct 5;21(1):1077.)にて論文が公開されました。今後新たなテーマも取り入れ、研究会として益々発展するため協議を重ねております。

乳がんの手術や治療におけるセラノスティクスの推進に向けては、全国の先生方のご参画が不可欠となります。さらなる発展に向けて邁進してまいりますので、本研究会をご支援いただけたら幸いです。

津田 均先生
防衛医科大学校 医学教育部医学科病態病理学講座 教授